今年の夏はこんな感じの↓
こちらも明るめのピンクベージュ
こういったヘアカラーにしようとした時
の注意事項を今日は説明させていただきます。
まずこのような透明感あるヘアカラーをする時に必要な事
それは
ブリーチ!
もともと黒い日本人の髪質、
そこに透明感を出すには本来持っているこの色味を取らなければなりません。
白い画用紙に水色の絵の具で絵を描いたら、
きれいに水色が表現できるけど、
黒い画用紙に書いても水色は見えない。
それと同じで髪も黒髪に表現する色味としては基本ブラウンが強めなカラーになります。
わかりやすく言うと、
ブラウンベース、茶色ですね。
普通のヘアカラーでも脱色はしてます。
最低限の脱色はしつつ、色味をいれていく。
それがワンプロセスのヘアカラー。
これはもともと持っている髪の色素により、
赤みがあまりないような髪質の方はシンプルにアッシュベージュに持って行きやすいです。
こういう方はそんなに色抜かなくても赤みのないベージュが出せます。
もともと赤みがないので当然ですよね。
それに対して赤みの強い髪質の方。
この方は、単純にアッシュ系のお薬で染めただけでは、
のせた青みより、地毛の赤みが勝ってしまいます。
アッシュに染めてもすぐオレンジになってしまう方
の多くはこのパターンだと思います。
そこで、透明感のあるアッシュ系のヘアカラーに染めるにはこの元々持っている
赤い色素を取り去るためにブリーチが必要なんですね。
ちょっと見えづらいですが明るさのレベル表記になります。
日本人の地毛が4レベル〜5レベルといわれてます。
そこから明るくなるごとに数字が大きくなっていきます。
黒髪は明るくいていくと
まず、レッドオレンジに
さらに抜くとオレンジに、
さらに抜いてイエローオレンジ、
そこからイエロー、
限界まで抜いてペールイエロー
という感じの色になっていきます。
イエローオレンジくらいに抜いてから
青をミックスしたアッシュ系のお薬を入れれば、
染めたては赤みのないベージュになります。
ただ下地がオレンジだと当然ですが
色が抜けるとオレンジがまた顔を出してきます。
なので抜けた時の色を考えると
最低イエローまでは抜いておきたいところ。
さらに抜けた時の透明感を求めるならばペールイエローまで抜くのがベスト。
(ただし、相当痛みます。)
イエローとペールイエローで抜け方はこんな感じ。
イエローのベースに対しては仕上がりの色は同じでも
入れる色味が違います。
イエローには黄ばみを取るためにバイオレットをミックスします。
ペールイエローまで行っていれば黄ばみはそれほど気にしなくて良いので
くすませるためにシルバーをのせていきます。
そこから色が抜けるとイエローベースはやはりイエローに抜けていき、
ペールイエローは抜けてもくすんだベージュになります。
なので、理想はペールイエローまで明るくしてからのアッシュベージュが綺麗なのですが、
ダメージも大きいのでショートの方、またはポイントカラー、グラデーションカラーなどの
全部染めないようなカラーの時がオススメですかね。
それでも
褪色時の色を考えると最低でも
イエローまで抜かないと表現できない事
は
ご理解いただけたでしょうか?画用紙は白くないと透明感ある色が出せないのと同じように
髪も下地を黒からイエローくらいまで抜かないと
なかなか薄い色は出せないという事です。
下地を明るくすればこんなブルーとかも表現できます。
僕が黒染めをしない理由。
黒染めは基本、真っ黒にしたいとお客さんに言われても
お断りしちゃう事が多いです。
もう絶対に明るくしない事情がない限り。
その理由の1つが、
そのあと赤みのないヘアカラーをしたくなった時に
できない!!!
という事、
黒は赤の集合です。
それは地毛でも、黒染めでも。
黒染めの髪をブリーチして黄色にしようとするとこんな感じに
髪質にもよりますが、
赤みがとれないんです
何回ブリーチしても赤みが残り、
これ以上やったら切れるってところまでやっても
オレンジ止まり。
高校生とかよく夏休みに明るくして、
9月、学校が始まった時に黒染め、
4月に卒業して、自由に染められるようになったから
外人みたいなアッシュにしたい!
でも黒染めの赤が取れなくてアッシュベージュにもっていけない
すごくよくあるパターンです。
今年の4月もこういうお客さん沢山いらっしゃいました。
ここは美容師の技術力、知識、
ではどうにもならないところだったりします。
イエローになる前に髪がブリーチに耐えきれなくて切れちゃう
そのくらい黒染めって難しいので、
なるべく気分だけで黒くしちゃうのはやめてくださいね。
長くなりましたが、こんなカラーの仕組みも良かったら
参考にしてくださいね!